こんにちは相厚エステートの添田です。
今回は任意売却のメリットとデメリットを解説させていただきます。
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任意売却のメリット
本記事はリストラや入院、離婚などの諸事情で住宅ローンの返済にお困りの方に読んでいただきたく書いております。
ここでお話しするメリットとは、滞納を放置して行きつく「競売」と比較した場合のお話しで、競売になってしまう前に任意売却をしましょうという内容です。
売却の諸費用を抑えられる
競売の場合、競売申立て費用(約60万円)や遅延損害金(年利14.5%)は売主(債務者)の負担になりますが任意売却では不要です。
売却代金の中から引越し費用(上限30万円)を控除してもらえる可能性があります。
不動産屋へ支払う仲介手数料(売却価格×3%+6万円×消費税)・司法書士へ支払う抵当権抹消費用(1件15,000円)・マンションの管理費や修繕積立金の滞納額と遅延損害金・差押登記されてしまった税金も売却代金から控除されます。
市場相場の価格で売却できる
競売の場合、債権回収会社が裁判所へ申立てを行い、裁判所が窓口となって入札形式によって売却がされます。
裁判所の販売方法は特殊で、購入希望者は内覧をすることも出来ません。
そのため入札者の殆どは不動産業者などのプロなので、市場相場より安くないと購入しません。
任意売却の場合は、一般の販売方法と同じなので売却価格も市場相場と同じになります。
地域にもよりますが、競売は市場相場の約70%で売却されています。
【債権回収会社】
- 株式会社住宅債権管理回収機構
- エム・ユー・フロンティア債権回収株式会社
- 三菱HCキャビタル債権株式会社
- りそな保証株式会社
- 年金福祉信用保証株式会社
ご近所や知人に経済事情を知られることなく売却ができる
競売になると下記サイトに自宅の写真や詳細情報が掲載されてしまいます。
一般の方はあまり見ることの無いサイトですけど載ってしまうと嫌ですよね。
残債務の負担が軽くなる
自宅を売却してもローンが残れば返済しなければなりません。
競売より任意売却の方が高く売却が出来るので残債務も少なくなります。
【残債務の返済方法は3種類】
①支払える範囲で払う・・・債権者との話し合いで決めますが、毎月5,000円から5万円で無理のない返済計画を立てます。
②一括返済・・・それが出来れば任意売却なんてしません。
③踏み倒す・・・自己破産または時効の援用
ただし、自己破産は弁護士に依頼する為、15万円~60万円の費用がかかります。更に、自己破産をしても滞納している税金の支払い義務は残ってしましまいます。
次に、金銭債務は支払い期日から5年を経過すると時効になります。ただし、債権者も時効が成立しないように手続きをするため現実的ではありません。
ここまでの説明でお分かりかと思いますが、「①支払える範囲で払う」が現実的ですよね。
任意売却のデメリット
住宅ローンの返済で悩むなら任意売却をお勧めしていますが、当然デメリットもあります。
連帯保証人に迷惑がかかる
連帯保証人を立てずに住宅ローンを組んだ方には関係のない話ですが、連帯保証人を立てた方は100%迷惑をかけるという事をご理解ください。
任意売却を行う場合、連帯保証人の同意が必要になります。
同意が得られない・連絡が付かないといった場合は任意売却を行う事は出来ません。
その場合は、同意が不要な競売を行うしかありません。
また、残債の返済方法で本人が「③踏み倒す」を選んでも連帯保証人の支払い義務は無くなりません。
【保証人の種類】
保証人・・・本人に支払い能力が無くなった場合に支払義務が生じる
連帯保証人・・・本人に支払能力があっても支払わなければならない
現在は保証会社が保証人になって住宅ローンを組むため、保証人を付けるケースは殆どありません。
何かしらの理由で保証人を付ける場合は、よく考えてから住宅ローンを組みましょう。
債権者の同意が必要
任意売却は市場価格で売却を行いますが、住宅購入時に自己資金を投入せず、住宅ローン+諸費用ローンで購入した場合、残債が市場価格を上回る事があるため、債権者から任意売却の許可がもらえないケースがあります。
住宅ローン減税の控除額を増やすためにフルローンを組む方が増えていますがお気を付けください。
債権者から同意がもらえなければ、同意が不要な競売を行うしかありません。
ブラックリストに掲載される
任意売却に限らず、住宅ローンを3か月以上滞納すると信用情報機関(ブラックリストと呼ばれています)に個人情報が登録される可能性があります。
【信用情報機関】
- 全国銀行個人信用情報センター
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 日本信用情報機構(JICC)
登録された場合は、7~10年はローンが組めなかったり、クレジットカードの発行が出来なくなります。
上記でご説明した自己破産や時効の援用を行った場合も信用情報機関に登録されます。
まとめ
任意売却は通常の不動産取引とは異なり、専門知識が必要な売却方法です。
相厚エステートには「任意売却取扱主任者」という専門家がおり無料相談を行っております。
住宅ローンが払えない、借金の返済が出来ない等でお困りの方はお気軽にご相談ください。